阪神・淡路大震災時における生活援助員(LSA)の活動に関する解説つき基本資料集

1. 仮設住宅・復興公営住宅入居者への見回り・コミュニティワークを担当した生活援助員(LSA)活動の総括・検証

 本文は、神戸市が2011年1月17日に発行した「阪神・淡路大震災の概要及び復興」(以下「概要及び復興」と記す)に収められたものである。仮設住宅および復興公営住宅入居者の地域見守り活動の一環として実施された生活援助員(LSA)事業の神戸市としての最終的な総括文書である。
 「概要及び復興」は、簡素な名前にもかかわらず、阪神・淡路大震災から16年が経過した時点で、復旧・復興のとりくみとはどのようなものであったかを総括・検証する貴重な文書である。なお、この報告書には底本があり、その前年に英文でまとめられている(Comprehensive Stragegy for recovery from the Great Hanshin-Awaji Earthquake)。英文報告書も神戸市のホームページより全文が閲覧可能である (http://www.city.kobe.lg.jp/safety/hanshinawaji/revival/promote/img/English.pdf)。




2.高齢者や障害のある方専用に作られた地域型仮設住宅に常駐したLSA(当時神戸市では生活支援員と呼んでいた)の活動記録

 以下の報告書は、阪神・淡路大震災から2年が経過した1997年に、こうべ市民福祉振興協会が編集・発行したものである。その編集の先頭に立ったのが1.生活援助員(LSA)活動の総括・検証を担当した故重野妙実氏であった。
 本報告書は、1995年・96年の当時、実際にLSAとして配属されたスタッフが、具体的にどのような活動に従事したのか、全市の仮設住宅にに配属されたLSAの活動をこうべ市民福祉振興協会で采配した重野氏を含むソーシャルワーカーがどのような思いでこの未開拓の分野に取り組んでいったのか、が現在進行形で体感できる。



3.仮設住宅から復興公営住宅へのLSA活動のシフトを総括・検証した報告書

 1999年12月には、神戸市内では最後の仮設住宅の鍵の明け渡しが行われた。被災し、高齢や障害などのために生活再建を進めていく上で、より多くの配慮が必要な市民に対して、恒久的な施策として何ができるのか、それはどのような意味があったのかを2008年に総括したのが本報告書である。仮設住宅でのLSA活動が、災害復興公営シルバーハウジング住宅常設のLSA活動へと持続可能な形で進化していった様相が概観できる報告書となっている。
 仮設住宅での活動の時点からすでに予見されていたように、LSAの活動は超高齢化社会のなかで、様々な立場の市民や事業者、行政が相互のつながりを培うことにより公・共・私がすべて係わって個人の生活を支える新しい社会システムづくりを目指すものとなった。はたして、そのような目的がどの程度達成されたと考えられるのか、2008年の時点の総括・検証したのが本報告書である。


4.仮設住宅・復興公営住宅入居者から神戸市に在住する高齢者全般へと視野・対象の拡大過程を総括・検証した報告書


 3.の報告書の視点をさらに一般化させて、被災後の仮設住宅、復興公営シルバーハウジング住宅、ならびに一般復興公営住宅の入居者を対象とするLSA活動から、在宅で暮らす神戸市内の高齢者全体を視野にいれ、具体的な政策目標としては「孤立死をなくす」ことに焦点を当てた一般施策としての高齢者の地域見守り活動の形成過程を、2008年3月の時点で総括・検証したのが本報告書である。



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